伏拝王子
「伏拝(ふしおがみ)」は、熊野古道をここまで来て初めて遠くに熊野本宮大社(現在の大斎原(おおゆのはら))が見え、人々がその有難さに伏して拝んだことからこの地名が生まれました。伏拝王子社跡には石祠と和泉式部供養塔が建てられています。
熊野川の流れを遠くに望み茶畑の広がるこのあたりでは、平成13年〜14年に放送されたNHKドラマ「ほんまもん」のロケが行われました。「伏拝茶屋」という無料休憩所があり、トイレもあります。(2006.3.31)

歯痛地蔵
水呑王子の近くの道沿いにある小さな祠の中に歯痛地蔵」と呼ばれている小さなお地蔵さんがあります。この「歯痛地蔵」は江戸時代からあったそうです。
江戸時代、地元の人は歯が痛くて困った時には、新宮や田辺まで泊まりがけで行かなければならない。そんな時、この地蔵が「歯痛によく効く」とされ、親しまれてきました。
この歯痛地蔵が「効く」と言われるようになった理由を語り部さんが教えてくれた理由は
「歯痛が我慢できなくてお地蔵さんに拝みに行った時には、もう痛みのピークを過ぎている。だから、『お参りしたら痛みがひいた』と信じたのでしょう。」でした。また、この歯痛地蔵のすぐ近くに、「腰痛に効く」お地蔵さんもあります。(2008.5.9)
情報提供:市民の力わかやま
水呑(みずのみ)王子
発心門王子を出発点として熊野本宮大社に向かう熊野古道は、大門坂と共に一般の人が最初に歩く最もポピュラーな古道らしい趣を持ったコースです。発心門から最初の王子が「水呑王子」で、弘法大師が杖で地面を突くと、そこから水が噴き出したという言い伝えのある古い歴史のある王子社のひとつです。平安末期の藤原宗忠参詣記(中右記)に「内水飲王子 新王子」と記載があり、当時に新しく祀られた王子であったと思われます。
現在は社殿はなく明治43(1910)年神社の統廃合により町内の三里神社に合祀され、平成12年に国の史跡に指定されました。(2008.5.5)
情報提供:市民の力わかやま
菊水井戸
伏拝王子がある本宮町伏拝地区では「じげづくり」(じげとは”地元”という意味)として、地元の住民の皆さんが手作りの看板を設置したり、地区の名所をイラスト化した地図を作成しています。この地区は山の高台にあるにも関わらず、井戸や湧水が多く湧き出しています。その代表が熊野古道沿いにある菊水井戸です。昔ながらのつるべ井戸で、「くみ上げた水を戻すのは止めてください」と書いてある。飲んでみるとほんのり甘く、甘露とはこのことだったのかと妙に納得。毎年秋には伏拝王子からこの菊水井戸まで、高額の賞金が出る「駕籠かきレース」が行われます。(2007.3.3)
情報提供:市民の力わかやま
発心門王子